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復刻版 明治初期 国語教科書(手漉き和紙・和綴)3冊セット+解説書

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復刻版教科書(手漉き和紙・和綴)3冊セット(読書入門・小学入門・小学読本)+解説書(唐澤富太郎 カラー4頁、モノクロ64頁) 合計4冊/帙入り

※昭和47年に義務教育施行百年記念として企画・出版されたものです。
※出版当時の昭和47年より保管していたため、多少の経年劣化がみられます。

『日本の教育の原点を原本そっくりに復刻』

 復刻したこの3冊の国語教科書は、日本の近代教育の出発に際して作られたもので、これによって江戸封建制の教育から近代日本の教育へと完全な切り替えがなされ、教育の近代化をこの本で開始し、展開していったのである。
 いずれも文部省から出版された代表的なものであり、教育史上、否、日本人形成史上特に重要な意味を持つものである。
 復刻に当り、教科書の内容を現代の活字に置き換えることも考えられたが、桜の板の版木に手彫りで字や絵を彫りつけ、手漉き和紙に1枚1枚木版刷りをしてから、1冊づつ手作りで和綴じの教科書を作った当時の時代背景や、文化レベルなどにも接して欲しく、敢えて原本そっくりに復元したものである。
 日本の教育の原点ともいえるこの3冊は、図書館及び、教育関係者の方に是非お奨めしたい。

「讀書入門」
 明治19年に日本の教科書は森有禮文相によりそれまでの自由出版制から検定制度へと改められた。
 又、同年、学校令で読書習字の他に作文がおかれることになり、国語三分科の基礎となった。そこで文部省が模範となるような国語教科書の入門書を作ることになり、こうして作られたのが「読書入門」全である。これが出来るまでの経緯は唐澤氏の解説書に詳しく書かれている。
 明治6年「小学読本」や「小学入門」の単語図などによって開始された近代教育の担い手国語教科書が、この「読書入門」によって劃期的な進歩をとげ、以後の国語教科書のお手本として近代教科書史上特筆すべき存在となったのである。

「小學入門」
 明治6年に公刊された「小学読本」と「小学入門」は学年の発展段階的配慮に欠けており小学校の児童には理解し難いものであったため、改良が加えられ「小学入門」甲号 明治7年10月、そして明治8年1月に乙号が出版され、この乙号が全国に普及した。ちなみに明治18年まで、教科書は自由出版制であった。

「小學讀本」
 明治5年に学制が布かれ、近代学校が出発した。文部省(明治4年創設)は教科書の編纂を師範学校(現東京教育大学)に依嘱し、出来たのが「小学読本」と「小学入門」である。
「小学読本」は日本最初の国語教科書として、明治6年4月に文部省から公刊されたもので、小学国語読本の濫觴をなすものであり、歴史的意義のきわめて深いものである。

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